「問題解決力を磨くワークショップ」とは?
2022年9月26日~27日、10月3日の3日間、「国際学友寮 なでしこ(以下なでしこ寮)」に住む1年生を対象とした「問題解決力」を磨くワークショップが開催されました。このワークショップは、なぜ「問題解決力」が必要なのか?これから直面する「就活」の観点から理解を深め、「問題解決力」のスキルアップを目指すことを目的としたものです。
参加者は、初日に「キャリア講座」を受講し、就活や社会人になった際に、どの様に「問題解決力」が活かされるのかを学んだ後、3つのチームに分かれ、身近ななでしこ寮の問題について解決のアイディアをまとめました。最終日には、各チームが二日間かけて考え抜いたアイディアを、参加者に投票してもらうアイディアコンテスト形式でプレゼンテーションしました。
初日の「キャリア講座」の講座内容を検討する際、学生支援センターの教職員とキャリア支援部会学生委員1年生の3名で事前打合せを行い、1年生が悩んでいる事、不安に思っている事を講座の内容に反映しました。その3名が、今回のワークショップに参加して、感じた事を記事にまとめました!
自信と向上心
キャリア支援部会に所属していた縁からこのワークショップの案内をもらい、ぜひ参加したいと思いました。というのも、このワークショップを開催するにあたって、学生支援センターの教職員の方々と事前打ち合わせの際に今自分の身の回りで不安なことや気になっていること、何でもいいから考えてみようという機会を設け、その時に自分自身も知らず知らずの間に目を背けていた問題が浮かび上がり、少し焦りに似たものを感じたからでした。
ワークショップ当日には、私がお話した留学生との交流の問題も候補にあり、迷わずそれを問題解決のテーマに選びました。
今回のワークショップでの一番の学びは、問題解決力は、自分だけの力ではなく仲間と協力してこその力だと身をもって知ったことです。皆で意見を出し合い、じゃあこれにこれを足したらもっと良くなるんじゃないか?というふうにお互いの意見を尊重しながら、一人一人の意見を殺さずにより生かす話し合いを学びました。また、自分よりも経験のある先輩が先導してディスカッションの方向性を示していたのを見て、自分もこんなふうになりたいと、身近な存在からも刺激を頂きました。自分が意見を出した時に「あ〜それめっちゃいい!」と言ってもらえたり、ハイタッチをしたりしたのが本当に嬉しかったですし、なにより自分の自信に繋がりました。その自信とチームメイトとの「自分たちの企画は絶対良いものになった」という信頼が、当日の発表をより良いものに仕上げたと思います。
そして、自分自身に対するミッションとしてこれからも課したいことも見つけることができました。それは、自分の意見を遠慮せずに言うことです。遠慮せずに言うといっても、何でも思ったことを考えなしに言うという意味ではなく、推敲したうえで妥当だと思う意見を自分の中で閉じ込めておかずに外に出すという意味です。私は先輩や先生の前など目上の方の前で自分の意見を言うことに遠慮してしまうところがあったのですが、今回のワークショップでは、他者の意見を尊重しながらも、それにプラスして意見を言ったり、新たな意見を出したり、特にスライドの制作過程では少しの気づきでさえも何回も何回も「あとここもいいですか!」というふうに、理想を追い続ける向上心も養えたと思います。
このワークショップに参加したことで、自分の今後のキャリアにも繋がる貴重な経験をすることができました。これっきりで終わらせず、ぜひこの記事を振り返りとして活用して、今後の自らの向上に役立てていきたいと思います。
(国際教養学科1年 畑風歌/福岡県立福岡高等学校出身)
今後の自分の背中を押してくれる経験に
今までずっと自分に自信がなく、特に自分を表現することに対して消極的になってしまうことがコンプレックスでした。今回のワークショップでは自分の考えを言葉にして相手に伝えること、そして何よりいつもとは違った視点で物事を捉えることの大切さを実感しました。グループ内で様々な意見を出し合う中で、自分の考えがうまく伝えられないことが何度かありました。しかし、グループの仲間は「ゆっくりでいいよ」と励ましてくれ、少しずつですが、自分の考えを表現することに対し恐怖心を抱くことが無くなりました。何度も討論して、様々なアプローチを試し、解決策をブラッシュアップしていきました。自分の考えが反映され、仲間の意見で案が深まり、どんどん良くなっていることをとても実感することができました。当日はもちろんとても緊張しました。私は人前に立つことが苦手なため、不安な気持ちでいっぱいでしたが、これ以上ないくらい良い案ができたという実感がすごくあったので、発表の時は自分でも驚くほど堂々と話すことができました。
今回の経験は間違いなくこれから自分の背中を押してくれるものとなるでしょう。自分にとっても仲間にとっても自分が考えを伝えることはすごく大切であることに経験を通して強く感じることができました。自信を付けようと急いで行動するのではなく、行動して、そこから得た学びから自信を得ることができるのだと気づくことができました。
(国際教養学科1年 佐々木琴美/福岡県立八幡高等学校出身)
一歩成長した自分に
夏休みもあと少しというときに、このワークショップの案内があり、私たちキャリア支援部会の活動を知ってもらう機会にもなると思い参加しました。このワークショップを開催するにあたり、事前に私たち1年生が就活に対してどのような不安や悩みを抱えているのか、どのような情報を知りたいのかなどを学生支援センターの教職員の方々と打ち合わせをしました。また、寮生活での不安や悩み、高校生の時のイメージと実際に生活してみての違いなどについてもお話ししました。
私自身、自分の意見を積極的に伝えるというよりは人の話を聞くことの方が得意で、みんなの前で意見を述べることは得意ではありませんでした。ワークショップのはじめに自己分析を行い、自分に何が足りていないか、何が得意かを知り、このワークショップを通して伸ばしたい能力を各自設定しました。私は主体性が足りていないと考え、自分から発言するということを目標に設定しました。各グループで寮生活での問題テーマを選び解決に向けて考えていきました。私のグループは、「コミュニケーション・タイム」をテーマとした問題について考えました。はじめは、グループのメンバーを知ることから始まり、段階的にみんなでディスカッションしながら考えていきました。案が思い浮かぶこともあれば、息詰まることもありましたが、「他の方向から考えてみてはどう?」や「留学生の立場から考えよう」などといった意見が挙がり何とか進めていくことができました。ワークショップを通して最も学んだことは、限られた時間の中で意見をまとめて発表するということの難しさです。もう少し時間があれば、良い意見が出たかもしれないと思うことがありましたが、他のグループからのフィードバックをいただき、視野を広げて考えることができました。本番のナデシコ・ナイトの発表では多くの人の応援のおかげで練習のときよりもうまく伝えることができました。
今回の活動は初めての経験が多く、私にとって多くの学びがありました。大学生になってまた一歩、成長した自分になれたように思います。キャリアの事だけではなくグループで一緒に考え、一つのことをやり遂げることができて本当に良かったです。
(環境科学科1年 庭田萌乃/福岡県立筑紫丘高等学校出身)
左から
国際教養学科1年 佐々木琴美(福岡県立八幡高等学校)
環境科学科1年 庭田萌乃(福岡県立筑紫丘高等学校)
国際教養学科1年 畑風歌(福岡県立福岡高等学校)
(2022年度執筆)