自分を変える一歩:学生委員活動が教えてくれたこと
私が学生委員のことを知ったのは、入学してすぐのブースガイダンスである。そこでお話しした学生委員の先輩方は、皆さんいきいきと輝いていて格好良かった。いただいた「リーダーシップ」についての冊子に、「リーダーシップは学習可能」と書かれていた。その文言は、それまでリーダーシップがないから自分には無理だと様々なことを諦めてきた私には非常に衝撃的だった。私は今まで、皆をまとめて引っ張っていく「リーダー」的役割の子に憧れをもちつつも、自分には無理だと一歩下がってきた。大学に入ったこのタイミングで何か新しいことに挑戦したい、消極的な自分を変えたいと思っていた私は、学生委員に応募することに決めた。将来設計がうまくできず不安を感じていたこともあって、就活関連の知識を付けられそうな「キャリア支援部会」に応募した。
チームでの活動
他の学生委員と協力して良いチームを作れるといいな、そんな期待と不安が入り混じる気持ちを抱えていた私だったが、いざ蓋を開けてみるとなんとキャリア支援部会の学生委員は私一人だった。ただ、教職員の方々が非常に優しくサポートをしてくださり、一緒に企画の内容を考えることからスタートした。そして、11月の学内業界研究セミナーに参加し、企業の方にインタビューをし、その内容を記事にするということが決まった。さらに、その企画に向けて一緒に活動する学生リポーターを募集することが決まり、ポスターを作成し、メールで情報を発信するなど、さまざまな手段を尽くして参加者を募った。集まらなかったらどうしようという不安が大きかったものの、結果的に6人もの学生リポーターが参加してくれることになった。インタビュー本番に向けて何度もミーティングを重ね、事前学習のワークショップも実施するなど準備を着実に進めていった。学生リポーターの皆さんの発想力は素晴らしく、発言も明確で、私自身も大いに刺激を受けた。メンバー全員が自由に意見を述べ、互いの考えを尊重しながら、 高い目標に向かって努力できる、仕事の基準と心理的安全性の両方が高い集団を作り上げられていたと感じる。
念入りな準備が功を奏し、11月に行われた学内業界研究セミナー本番ではスムーズにインタビューを進めることができた。
また、その後インタビュー内容を記事にまとめる際、人数が多いため足並みが揃わない部分も多々あったが、ミーティングを何度か開いて改善を重ね、最終的には想像以上のクオリティのものを作り上げることができた。

活動を通して得られた成長
一年間の学生委員活動を通して、自分を変える一歩を踏み出せた気がする。今までの私は「失敗したら嫌だから何もしないでいよう」「私がやらなくても他の人がやってくれる」というFIXED MINDSET(※1)で生きてきた。しかし学生委員活動では、自分が動かなければ何も進まないという現実に直面した。
最初は不安だったが、少しずつ責任を持って行動することで、自信がついていった。失敗を恐れるのではなく、それを学びの機会として捉えられるようになり、GROWTH MINDSET(※2)を持てるようになってきた。
この変化は、学生委員活動だけでなく、日常生活や学業にも良い影響を与えている。新しいことに挑戦する勇気が湧き、失敗を恐れずに積極的に行動できるようになった。GROWTH MINDSETを身につけたことで、自分の可能性を信じ、継続的な成長を目指すことができるようになったと実感している。まだまだ自分の目指す自分には程遠いが、今できることに全力で取り組み、自分の強みを最大限に活かしながら、弱点にも真摯に向き合っていきたい。
(※1)FIXED MINDSETとは、人間の基本的な能力や資質は固定的で変わらないものだとする考え方。
(※2)GROWTH MINDSETとは、人間の能力や資質は努力次第で伸ばすことができるという信念。


国際教養学科2年 吉村亜希子
好奇心旺盛で、大学ではいろいろなことに挑戦しています。この春休みにはフィリピンに短期留学し、フィリピン人の温かさや自由な雰囲気に触れることができました。現地の友達に会いに、またいつか行きたいと思います。これからも自分が興味を持ったことには積極的に取り組み、楽しみながら成長していきたいです。
(鹿児島県立鹿児島中央高等学校出身)
※2025年4月執筆