【学生委員キャリア支援部会】 講座実施までの8人の軌跡~後半~

進むことを恐れずに

 私は昨年度キャリア支援部会に所属し、今年度もキャリア支援部会で活動を続けることを決めた。実は学生委員を続けること自体を迷っていたのだが、昨年度の活動を通して自分のリーダーシップをあまりはっきりできず思い残すことがたくさんあったこと、昨年度この部会に参加していた一部のメンバーとまた活動ができることから学生委員の継続を決めた。
 キャリア支援部会2年目として前回と決定的に違ったことは、自分が先輩という立場になったこと、この活動を一度経験しているため活動の流れがある程度分かっていたということである。この2つが活動に対する自分のリーダーシップの考え方を昨年度とは全く異なるものにしていた。
 1年目では、先輩方の背中を必死に追いかけながら、自分の強みを磨くことで自信に繋がり、自分の弱い部分に対して前向きに考えることができるということをやっと認識した段階で活動を終えてしまった。そのため、今年度も活動を続けるにあたって「自分から活動へのつながりを持つ」という目標を立てた。これは、今まで自分が誰かから、手を差し出されてそれに応える形で動いていたことを前回痛いほど感じていたからである。誰かが私に与えた機会ではなく、自分でその空間を作ることが圧倒的に自分に足りないことだった。そこで何より「自分が」を大切にした。「自分が」どう感じるか、「自分が」どう動けば活動が良くなるのか、何度も自分に問いかけ、私自身の意見を大切にした。そしてもちろん伝えることも意識的に行った。「意見を伝える」ことが苦手だと認識していたからだ。
 結果、1年を通して積極性が全く以前とは見違えるほど芽生えた。自分でも成長した自覚を持てるほどに、だ。素直に嬉しかった。同じ部会のメンバーから私の意見に対してコメントを貰う度に自分の考えがブラッシュアップされていった感覚が忘れられない。しかし、もちろんまだ自分のリーダーシップがはっきりしたわけでもなく、課題は山積みである。それでもこの一年間の活動を通して得られたものは非常に大きい。私含めこの8人の仲間とともに講座を企画し、成功させたことは間違いなく私たちそれぞれの成長を大きく後押ししてくれた。これからのさらなる自分の成長を楽しみにしながら、自分の可能性をより広げていきたい。
(国際教養学科2年 佐々木琴美(福岡県立八幡高等学校))

学生委員として学んだこと

 私が学生委員になりたいと思ったきっかけは大学で「リーダー」を経験したいと思ったからだ。福岡女子大学の基本理念の一つに、「次代の女性リーダーを育成」というものがある。私が福岡女子大学を第一志望校にした理由の一つだ。私は高校生の頃までリーダーの役割を請け負ったことが殆どなかった。大学ではリーダーの目線で物事を考え、まとめる力をつけて成長したいと思い、学生委員を選んだ。その中でも、一番興味があり、にもかかわらず知識もなく一番分からないことが多いキャリア支援部会に惹かれ、入ることを決めた。
 キャリア支援部会では、学ぶ点が多くあった。まず、学生主体で意見を出し合っていた点だ。ミーティングで率先して意見を出し合う先輩方の姿に圧倒された。学生の興味が高い企画は何か、どうすれば企画が上手く進むのか、学生の目線からみた意見を沢山出し合っていた。話し合いをする中でキャリアに対する不安は自分だけでなく多くの学生が持つものだと分かり、分からないことの方が多い学生の視点は寧ろ大事にすべきなのだということも学んだ。また、企画は長い期間を費やして念入りに準備をする必要がある。話し合いを重ね、必要事項が決定しても新たに話し合うべき部分が見つかることがあったため、どれだけ本番を想定して準備できるかが大事だと学んだ。キャリア支援部会で就活のことを学びながら自分の課題点であるリーダーシップを伸ばすことが目標だったが、一年を通してあまり主体的に動くことができなかったように思う。だがその半面、今まで経験したことのない沢山のことを学び、以前より計画的に動くことができるようになった。次年度はより自分の興味・関心を伸ばせるように主体的に動き、リーダーとして必要なことは何か、どうすればよいのか学びたい。
(国際教養学科1年 西 杏梨(九州産業大学付属九州高等学校))

チームにとってどのような存在でありたいか

 昨年度に引き続き、キャリア支援部会の学生委員として約10か月間活動してきた。私の今年度の目標は、昨年度の私のリーダーシップであった「客観的な視点から意見を還元し、固定観念よりも柔軟で自由な考え方でチームをサポートする」からステップアップし、「自分から意見を率先して発信したり、他の意見を尊重して柔軟に変化していけたりするような積極的で相互的な関わり・チームを目指す」ことだった。昨年度は先輩6人に対し1年生3人という環境から、上級生や目上の方に対して意見を言ったり何かをしたりすることに遠慮してしまうという苦手意識によって、自分の限界を決めつけ積極的に行動できなかったことが心残りだった。だから今年度はこの「苦手」という固定観念を乗り越え、自分からポジティブな影響を与え、他者からも受け取れるような主体・受動のバランスを常に意識して臨んだ。しかしイベント企画を進める中で、8人のメンバー全員が同じ志とモチベーションを持って取り組むという目標共有ができていないと感じることが多々あった。特定のメンバーに仕事の比重が偏ることもあり、対面で集まるタイミングがなくLINE上でのやり取りによって関係が希薄に感じることもあった。この状況から抜け出すことに必要だったのは、一人一人が自分の状況・気持ちを正直に開示し、時には弱みも伝えて助け合うということだ。もし活動に積極的に参加できていない理由が他の活動が忙しいことや体調が悪いことだった場合、それをチームに伝えなければ他のメンバーにとっては「単に協力してくれない人」という誤解に繋がり、そこから亀裂が生じてしまう。今は参加できていなくて申し訳ないけど次はこれを担当するなど、今担ってくれているメンバーをケアすることが必要だ。逆も然りであり、進めたいことがあるのにメンバーがリアクションしてくれないために進められない場合、忙しいことは承知の上だけど反応が無かったらこちらも人間だから傷つくこともあると話し、反応してほしいと正直に伝えることが必要だ。遠慮から抜け出して自己開示することで、自分以外の他者に今まで知られていなかった自分の内情を知ってもらえ、他者が自分をケアしやすい環境を作ることができる。大切にしている価値観は人それぞれ違うが、ではそれをどう尊重して足並みを揃えるのか、それを達成するため、自己犠牲ではなくチームそして自分自身の成長のために貢献したいという想いに至った。
 このように自己開示をしてから、私がしんどい時は必ずメンバーの誰かが手を差し伸べてくれ、反対に私が忙しいメンバーのサポートをすることもあった。「一人ではない」ということ、それが私に絶えず力を与えてくれた。そこで今年度の私のリーダーシップは、「自己開示によって自分・他者がチーム内でどのような存在でいたいかを理解・尊重し、仲間が『この人と一緒に頑張りたい!』と思えるような影響を与える」だ。自分自身が一番感じているが、今年度は昨年度の自分とは比べ物にならないくらい主体性が成長し、ひとつ殻を破ることができた。しかし異なるタイプのメンバーに対してどのようにアプローチすればモチベーションを喚起し巻き込むことができるのか、その対応が絶賛模索中の課題だ。これからも多様な人々と自分から関わりを持ち、経験をひたすら積んでいくことで克服していきたい。
(国際教養学科2年 畑 風歌(福岡県立福岡高等学校))

学生委員の活動を通して学んだこと

 昨年度は寮教育部会で学生委員として活動し、今年度はキャリア支援部会で学生委員として活動した。今年度も学生委員の活動を続けたいと思った理由は、昨年度の活動で学んだリーダーシップを発揮したかったからだ。また、他の部会のメンバーで改めて学生委員として活動することで、改めてリーダーシップについて考察し、他の学生に役に立つ活動をしたかったからだ。
 福岡女子大学に入る前の自分は、消極的で自分の意見を述べることが苦手だったが、昨年度の活動で自分の意見を述べるようになり、物事に対して積極的に自分からチャレンジできるようになり、1年生の寮生のためにナデシコ・ナイトを企画、運営することができるようになった。
 しかし、このようにリーダーシップを身に付けたにもかかわらず、キャリア支援部会の仕事内容がうまく把握できずに戸惑ったり、自分の意見を伝えることもうまくできなかった。また、イベント直前に予定が合わなかったり、直後の活動がうまくいかなかったりする時もあって苦しい思いをした時がある。そのため、他のメンバーの意見を聞くことにより力を入れた。例えば、ミーティングの時、イベントをどのように運営していくか。どのように広告をした方がより学生がイベントに集まりやすいのかを真剣に話し合う他のメンバーを見て圧倒され、勉強になった。他のメンバーに助けてもらいながら、イベントがより円滑に行われるために、自分も真剣に考え、メンバーに自分の意見を伝えるようになった。また、早い段階でリーダーを務めることで、全体をまとめることにチャレンジしてみたり、「自分から○○をやってみたいです、やりたいです」と言えるようになったりした。できるようになったことが一つ一つ増え、キャリア支援部会で自分ができることがあるということが嬉しかった。
 このように、キャリア支援部会の学生委員として活動しながら、他メンバーから沢山のことを学んだ。特に、他のメンバーの意見を聞き、まとまりながら自分の意見を持って伝える事の大事さを感じた。今まで学んだことに基づいて、これからの残りの活動も頑張りたいと思う。
(国際教養学科3年 朴 緒営(大金高校 韓国))

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