第9回 福岡女子大学 ろうそく能

貴重な体験

 2024年11月11日(月)にナデシコ・ナイト(なでしこ寮における活動)の一環として「第9回 福岡女子大学 ろうそく能」が執り行われました。今回のろうそく能では、狂言『柿山伏』、能『殺生石』が上演されたのですが、まさに「百聞は一見に如かず」。実際にこの目で見て、声を聴いて、感じることの大切さ、貴重さのわかる両演目でした。私は、『柿山伏』を小学校の国語の授業で学んだのですが、あの音読の宿題の『柿山伏』を約十年越しに「体験」できるなんてと、とても感動しました。また、『殺生石』は大学会館のステージ上に演目で使用される大きな石が置かれ、舞台装飾・芸術という面からも貴重な体験となりました。小鼓や能管の奏でる音、衣装や面に対するこだわりなど、実際に自身の五感で感じた伝統芸術のすばらしさは計り知れないものでした。

石が割れ、狐の精霊が姿を現す

装飾係としての活動

 私は今回のろうそく能で、大学会館会場入り口の装飾を同じく有志として参加した友人と二人で担当しました。日本の伝統文化に詳しいホルスト先生のご指導のもと、面や扇の配置、演目に使われる面の解説、クイズの制作、パンフレットの中や展示された資料とともに飾られるイラストの制作に取り組みました。私は主に狂言・能をイメージしやすいようにとイラスト制作を行いました。服装の時代考証や、正確性を保ったうえで、親しみを持っていただけるようなデフォルメしたイラストの制作はとても難しかったのですが、この経験は私にとって大切なものとなりました。事前にこのような活動を通して知識を付けていたこともあり、当日のろうそく能は衣装や使用される面などにも注目しながら鑑賞することができました。自分たちで一生懸命考えたものが形になり、人目に触れることがとてもうれしかったです。
 今回のろうそく能は私だけでなく、多くの学生にとっても貴重で素晴らしい体験になったことでしょう。

  • 能楽で使われる楽器や資料の展示
  • 狂言『柿山伏』に登場する山伏のイラスト。丁寧な時代考証と親しみやすい雰囲気づくりを心掛けた。

国際教養学科1年 松本歩弓

両親の影響もあり、昭和歌謡がとても好きです。
(九州産業大学付属九州高等学校出身)
※2024年度執筆

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