「そのままの私」が活躍できる場をみつけて

優秀な先輩?

内定者座談会の様子
「内定者座談会に登壇する先輩」=「優秀」

 そんなイメージを持つ人は案外多いのではないでしょうか。去年の内定者座談会で登壇された先輩方に対し、私はそのような印象をもっていました。

 私は有名企業や大企業に内定をいただいたわけではありません。早い時期から積極的に長期のインターンシップや選考ありのインターンシップに参加もしていません。就活を意識するしかない3年生になった時、周りの意識高い系就活生の話を聞くたびに気が重くなっていました。3月に入ってからの本選考が初めて面接。自己分析が出来ていなかったこともあり、前半はお祈りメールばかりでした。
 
 そんなどちらかというと“ポンコツ就活生"だった私ですが、内定者座談会のお話をいただいた時はすぐに参加を希望しました。おしゃべりでお世話好きな私にとって、座談会は私の得意を活かせる場です。大好きな福女大での残りわずかな大学生活、活躍の場があるなら何でもやってみよう!精神で、キャリア支援グループの方に連絡をしました。選抜後に依頼のメールを頂いたときはとても嬉しかったです。

ポンコツ就活生内定ストーリー

内定者座談会での福島さん
 内定者座談会に出ることになったと友人に報告すると、応援の言葉と同時に「私は誇れるようなちゃんとした就活してないから出たくはない」と返されました。大学が設ける公的な場は「優秀な人」が活躍する所であると考えるのが一般的かもしれません。きっと他の登壇者は誰もが頷く企業に内定している人で、私は一人恥ずかしい思いをするかもしれない、とも思いました。ですが私が就活を意識し始めた頃、素晴らしい先へ就職を決めた先輩の話よりも、生まれ育った福岡で就職を希望し内定を獲得された話のほうが興味深く、私には役立ちました。ほかの登壇者とは違った方がむしろ良い。「優秀な学生のサクセス就活ストーリー」ではなく「ポンコツ系就活生、泣いて笑って内定いただきました話」を聞いてもらおうと思いました。

 ポンコツ就活生の私は、一人で就職活動をしたわけではありません。途中で行き詰まり、泣きながら相談に行った時に私の話をじっくり聞いてくださった高校の恩師。嫌な顔ひとつせず何度も面談をしてくださったキャリア支援の方。お祈りメールをもらってふて腐れる私に、好物のグラタンを作ってくれた母、ご機嫌直しのケーキを買ってきてくれた兄、人生相談に乗ってくれた父。何度も何度もエントリーシートを添削してくださった研究室の教授。本当にたくさんの人に支えられて希望の内定を獲得することができました。

 ちょっと恥ずかしい?ポンコツ先輩の経験が、これから壁にぶつかるかもしれない後輩たちの希望になれたらと思います。人前に立つ人は優秀じゃなくてもいい。誰にでもその資格があって、私はそれが好き。だからこのような活動はこれからも続けていきたいです。ただ、それが自己満足にならないよう、伝え方を工夫したり、事前準備をしたり努力する気持ちは忘れないようにしたいと思っています。これからも私が活躍できそうなことに対してはとことん挑戦していきたいです。

環境科学科 福島成美

福岡私立福岡雙葉高等学校出身。
(2021年度執筆)
 

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