ゼロからの挑戦
1年生全員と実行委員会のメンバーが参加する毎年恒例の体育祭は、3年前は中止、2年前は延期・開始時間を短縮・人数制限をしての分散開催、昨年は短縮・分散というように新型コロナウイルスの影響を受けてきました。そのため、今年は企画提案の時点で実行委員に大規模開催の大会のイメージがない状態でした。昨年までと同様に分散・競技の縮小でもよかったのですが、1年生には、チームで優勝目指し、その過程で生まれる気持ちや思い出をみんなと共有してほしいと思いました。また、今年度の1年生は高校3年間新型コロナウイルスの影響を受けた世代だと思います。少しでも、いわゆる運動会・体育祭のようなものを経験してもらえたらいいなと思い、体育祭からFWU杯に名前を変更し、大規模開催に踏み切りました。
手探りの中準備…
FWU杯は、小中高で経験した運動会や体育祭を想像して企画しましたが、実際に自分で企画するとなると自信がなく不安でいっぱいでした。
イメージゼロの状態で、企画するのはとても難しかったです。
色々考えた結果、運動の得意不得意を気にせず参加してもらうためのダンシング玉入れ、ハリケーン(台風の目)、白熱してもらうためのバーゲンセール(棒引きのような競技)の3競技にし、交流のための応援合戦(ダンス発表等)をすることにしました。1年生は入学したばかりなので、FWU杯で親睦を深めあえればいいなと思い、チームワーク重視のプログラムにしました。
ナデシコ・ナイト(寮活動)では説明会を行い、インスタグラムの大会公式アカウントを作りました。他にも各チームに2年生のお世話係を付ける等、大会がスムーズに行えるよう工夫しました。
それでも、1年生と自分の間で大会への気持ちにギャップがあるのではないかという不安はなかなか消えませんでした。ですが、当日3日前のリハーサルで想像以上に1年生が一生懸命準備してくれている姿をみて、当日でないにも関わらず泣きそうになりました。ここでようやく自信が湧き、参加してくれる1年生のために当日まで頑張ろうと前向きな気持ちになりました。
無事大成功!
FWU杯当日、1年生は事前に用意したTシャツやメガホンを自分たちでアレンジしていたり、キラキラメイクをしていたりと、高校の体育祭のような雰囲気でした。結論を言うと、大成功でした。各競技とても白熱し、応援合戦も文化祭のようでした。1年生から直接「みんなで楽しみにしていました!準備してくれてありがとうございました!楽しかったです!」といった、実行委員長冥利に尽きる言葉をもらえました。
また、今大会には学部留学生も参加しました。参加してくれた留学生から「日本のアニメの中に入った気分だった。母国と異なる雰囲気を体験出来て楽しかった。ダンスリーダーに挑戦しましたが、みんな一緒に頑張ってくれて、チームのみんなと仲良くなれてよかったです。」とコメントをもらいました。異文化体験にもなっていたのだと思い、今回のような形で開催してよかったなと思いました。
春休みから、不安で忙しい毎日で何度も心が折れそうになりましたが、FWU杯を無事終え、頑張ってよかったと思えました。自信にもなりました。FWU杯開催にあたってサポートしていただいた学生支援センタ―の方々や、実行委員、1年生には感謝しかありません。ありがとうございました。
FWU杯実行委員長
環境科学科2年 瀬川楓香(宮崎県立高鍋高等学校出身)
(※2023年執筆)