育て、育てられた”なでしこメイトインターンシップ”

なでしこメイトインターンシップとは?

 今年度、新たな取り組みとして8月から10月にかけて「なでしこメイトインターンシップ」が行われました。

 なでしこメイトインターンシップとは、教職員の方となでしこメイトの4人が考えたコンテンツの中で、本インターンに参加した1年生が「リーダーシップ」や「主体性」「創造的思考」「企画力」などについて学ぶことを目的としたプログラムです。加えて、なでしこメイトのリーダー・フォロワーシップを養い、なでしこメイト自身が成長することも目的とされています。

 今回は、10月に行われた第14回ナデシコ・ナイトの企画内容を考案するところから、司会進行、報告書作成まで全てインターン生が主となって1つの企画を作り上げることを最終的な課題とし、その過程も重視しながら取り組みました。なでしこメイトはあくまでサポート役という立ち位置で、これまでの半年間の活動を振り返りながら約2か月かけてインターン生のスキルアップを手伝いました。その中で、なでしこメイトが感じた「インターン生を育てることから学び、逆に育てられたこと」をテーマに、学んだことを4つ紹介します。

たかが準備、されど準備

 インターンシップでは、全体の大きな目標と各回のミーティングでの目標を設定しており、自分たちがどこに向かって取り組んでいるのかを明確にすることを心がけていました。そのために、毎回のインターンシップ前には教職員の方々と事前ミーティングで内容や進行の仕方などを共有する機会があり、その度に沢山のアドバイスを頂いて、それらを参考に内容をさらに充実化させて毎回のインターンシップに挑んでいました。教職員の方々との事前ミーティングに向けた話し合いも何度も行い、しっかりとした準備を徹底していました。もちろん、多くの時間を割いて話し合いすることへの負担は大きかったですが、何度も話し合いを重ねることがインターンシップをより良いものにしたと思います。準備の段階で、なでしこメイトの役割や目的、インターン生への想いを共有でき、4人で1つの目標に向かって進むことができました。全体を通して、準備を怠らなかったこと、話し合いを大切にしてきたことが、インターンシップの充実となでしこメイト自身の成長に繋がったのだと思います。今回に限らず、準備はどの場面においても必要とされるため、自分と向き合える準備の段階を大切にしていきたいです。(森倉はづき)

人に教えることを通しての成長

 今回のなでしこメイトインターンシップの最終目標は、インターン生が実際に寮活動の企画を作り運営することでした。それをサポートするにあたり、私たちなでしこメイトはこれまでの活動の中で何を身につけ、どのような改善を重ねてきたのか、ということを客観的に振り返り、インターン生にアウトプットする必要がありました。これまでひたむきに4人でなでしこメイトとして活動してきたことを、一度立ち止まってじっくり振り返ることは、自分たち自身の成長を感じることができる有意義なものでした。それと同時に、自分たちが行ってきた活動や、当たり前のようにとってきたやり方を言葉で説明するということの難しさを実感しました。自分たちの学びをうまく伝えるために、言葉で説明するだけではなく例を見せたり実際に行ってみたりするなどの工夫が必要だと気づくことができました。アウトプットすることで、自分自身を振り返ること、またうまく伝えられるように工夫する能力がつく、という2つの利点があるということを今回のインターンシップで学びました。これまでアウトプットする機会が少なかったので、これからいろんな場所でなでしこメイトの活動をアウトプットしていきたいです。(辻沙久来)

”ひとこと”の難しさ

 今回のインターンシップでは、インターン生の主体性・積極性を育てることを重要視しました。その中で、私たちなでしこメイトが最も難しいと感じたのが、「声かけの仕方」です。普段の企画作りでは、なでしこメイト同士で思ったことをどんどん発言し合いながら形にしていきます。しかし、インターン生の意見を尊重しつつ、思考を深めるためには、適切なタイミング・適切な量のアドバイスをすることが求められます。自分達の中で、「こうするとより良いのではないか」「こんなアイデアもあるな」と思っても、全部言ってしまってはインターン生の主体性が養われず、なでしこメイトの意見の押し付けになってしまいかねないからです。このなでしこメイトインターンシップの中で、どのような声のかけ方をすればインターン生の意見を引き出し、活発な話し合いに導けるのかなどを試行錯誤することで、今まで気づくことができなかった「自分のひとことがもたらす効果や影響」に気づくことができました。今後の活動の中でも、話し合いを円滑に進めるひとこと、滞った話し合いを復活させるひとこと、この「ひとこと」を意識してなでしこメイトインターンシップで学んだスキルを生かしていきたいです。(堀江加奈)

インターン生との雰囲気作り

 インターンシップは4回に分けて行われました。インターン生が主体性や積極性を発揮できるよう、なでしこメイトが一方的な会話をしないように心掛けました。初回の顔合わせではインターン生が緊張して、お互いに気を遣って発言している様子が見られたので、インターン生が活発な話し合いをできるようにサポートするために、なでしこメイトがインターンシップの中で色々試行錯誤しました。一番効率がよかったのは、なでしこメイトが日頃やっている気軽な話し合いの様子を先にインターン生に見せ、それに参加してもらうという方法でした。そこで、例を見せることがリーダーには欠かせないことだと気づきました。(マノマイウォンパックナパン)

参加した1年生より

【佐藤菜央香さん】
 今回なでしこメイトインターンシップに参加してみて、イベントを企画することの大変さ、そしてその企画を実行することの楽しさを学びました。企画するときは企画した内容を他の人にも伝わるようにする必要があります。自分では十分かなと思っていても他の人には分かりにくいと思われることもあり、それに気づくことがとても難しいと感じました。しかし、何よりも自分たちが楽しめました。今回の経験を、今後も生かしていきたいと思います。

【永山千晴さん】
 今回のなでしこメイトインターンシップでは企画力を高めたいという思いで参加することを決めました。インターンシップを通して企画力だけでなく、人に言葉を伝える力、主体性等たくさんの力を養うことができました。また、私たち3人が不安にならないようになでしこメイトの先輩方や先生方が本当に気にかけてくださり、自信をもってなでしこナイトの運営ができたように感じます。このインターンシップで学んだ多くのことをこれからの人生の中で生かしていきたいと思います。

【幸野晴菜さん】
 この活動を通して、私は「知り合ったばかりの仲間と企画を作り上げる力」と「自分を見つめなおすきっかけ」を得ることができました。私たちは実は初対面に近かったのですが、最終的にはそれぞれの得意分野を生かしてお互いの苦手を補い合えるほど良い関係を築くことができました。また、司会進行や企画の発案などを通して、インターンシップ生それぞれ自分が一番輝ける場所を発見できたように思います。短期間で有意義な学びができ、参加して本当に良かったと思っています。

2021年度なでしこメイト

国際教養学科2年
森倉はづき(上段左)、辻沙久来(上段中央)、堀江加奈(上段右)
マノマイウォンパックナパン(下段中央)
 

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