小さく大きなわたしの企画

「もしリサ」の実施

 2021年10月18日~11月14日、1年生全員と留学生が共に生活する「国際学友寮 なでしこ(以下なでしこ寮)」にて、「もしも得体の知れないリサイクル企画に便乗してみたら(以下もしリサ)」というリサイクル活動を実施しました。この活動は、なでしこ寮内で食品トレー、牛乳パックを分別して回収し、募集したボランティアの人とともに、大学近くにあるイオンモール香椎浜へと運搬するというものです。私は、1年生が自らなでしこ寮内で企画をするアクティビストとして、なでしこメイトのみなさんの協力のもとで企画・運営を行っていきました。

 今回の企画は、なでしこ寮での生活の中で生まれたある疑問から始まりました。県外から福岡女子大学に進学した私は、4月から寮生活を送る中で、福岡市のごみの分別の少なさに驚き、多くのものを可燃ごみとして捨ててもよいのだろうかと考えていました。その身近な疑問を企画にしていく中で、2021年度1Q「企画作りの基礎(国際文理学講究I)」での学びが私の力となりました。企画の目的をしっかりと持ち、その上でより多くの人に参加してもらうための工夫を凝らし、詳細まで想像力を働かせて練った今回の企画は、高校生の頃に行った文化祭での企画のように、実施すること自体を目的とした「なんとなく」企画を脱し、より具体的で実現可能な企画へと近づいていきました。

やってみなくちゃわからない

 企画を進めていく中で、様々な壁がありました。回収袋に混ざる回収できないごみは、どう呼びかけることによって減らすことができるのか。回収した資源を運搬するボランティアをどう増やすか。自分の声を多くの人に届けることに苦戦し、なかなか改善できませんでした。特に、ボランティアについては、日曜日の午前中にお手伝いができる人を対象としていたことで、「バイトがすでに入っていて参加できない」、「日曜日の朝にわざわざ起きたくない」などといった声もあり、自分の理想と参加者の現実をうまく結びつけることができませんでした。

 うまくいかないことが重なり、自分の中で、「この活動は本当に意味のある活動だったのだろうか」という葛藤も生まれました。迷い、悩みましたが、今の私は、最初のアクティビストとして企画・運営を行ってきたことや、身の回りの疑問点をそのままにせずにリサイクル活動の実施を実現化したことに価値があったと考えています。確かに、自分から動き出すのは難しく、どうなるかわからないことへの不安はありました。しかし、まずは一歩踏み出し、行動に移し、実現してみたことで「次はこうしよう」「こうしたらもっと上手くいくはず」と新たな発見を手に入れることができました。

 なでしこ寮内での期間限定のリサイクル活動ということで、小規模な企画とはなりましたが、はじめの一歩として大きな成長点となりました。この活動を通して失敗も成功もありましたが、今では私の財産です。新年度で新たに挑戦しようとしている福女大生の先頭に立ち、後ろから背中を押し、隣で手を差し伸べながら、私自身も小さなことから挑戦を続けていきます。

食・健康学科 萬谷晴佳

 最近の自分の中でのトピックは、「挑戦することは必要なことか」です。挑戦することは良いことだと思い込んできましたが、今のままの自分が好きだと変化をつけずに同じ道を歩き続けても良いのかもしれません。もちろん挑戦した先に何が起こるのかはわからず、不安もあります。ですが、そんな時には、挑戦した人しか成長することはできないと自分で自分の背中を押しています。(2021年度執筆)
(名古屋市立菊里高等学校出身)

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