福岡県が主催する「ハノイ市との日本語教育分野における交流事業」
2026年9月13日から19日までの7日間、福岡県が主催する「ハノイ市との日本語教育分野における交流事業」に参加しました。日本語教育や文化交流に関心を持つ大学生9名が参加し、ハノイ市内の高校を訪問して、日本文化を伝える授業を行いました。本学からは、4名の学生が参加しました。
事前研修で学んだ、教壇実習の難しさ
1回目の事前研修では、ベトナムにおける日本語教育の現状について学び、日本語教育専門家の叶先生のご指導のもと、教案を作成しました。参加者のほとんどが教壇に立った経験がなく、ゼロからのスタートでした。教案を作成する中で、時間配分の工夫や必要な材料の確認、具体的な声掛けを考えるなど、授業を行うためには細かな準備が必要であることを実感しました。2回目の事前研修では、参加者同士で模擬授業を行いました。実際に授業をしてみると、説明の分かりにくさや想定外の出来事など、教案を作成しただけでは気づけなかった課題が多く見つかりました。
今回、私たちは45分1コマの授業を行うために約1か月かけて準備を進めましたが、日本語教師の方々は、限られた時間の中で日々、授業の準備をし実践しています。事前準備を通して日本語教師という仕事の大変さを実感するとともに、尊敬の念を抱きました。
ハノイ市の訪問先で得た「出会いと学び」
ハノイ市で過ごした1週間で、特に印象に残っているのは、ハノイ市教育訓練局への表敬訪問、ベトナムで働く日本人の方々との出会い、現地の高校生との交流です。
ハノイ市教育訓練局への表敬訪問では、緊張していましたが、現地の方々が温かく接してくださり、ベトナムをより好きになるきっかけとなりました。また、ベトナム日本文化交流センターや福岡県人会への訪問では、ベトナムで働く日本人の方々のお話を伺いました。海外で働くことのやりがいや難しさを知ることができ、とても貴重な経験となりました。さらに、教壇実習を行うアムステルダム高校とベトドゥック高校の生徒の皆さんと、ハノイ博物館やホアロー収容所を訪問しました。高校生の皆さんとの交流を深めながら、ベトナムの歴史や文化について理解を深めることができました。
ハノイ市での1週間は、教壇実習に向けた学びに加え、現地の方々との交流やハノイ市内各地への訪問を通して、多くのことを学ぶことができた充実した時間になりました。

授業をしたからこそ見えた「事前準備の大切さ」
ベトドゥック高校では、1人が教壇に立ち、3人がサポートをするという形で授業を行いました。事前研修や自主練習も含め、万全の準備ができていると思い授業に臨みました。しかし、実際に授業を行ってみると、時間配分や指示の出し方など様々な点で自分の準備不足を実感しました。「どれだけ準備していても、実際に授業をすると準備通りいくことはない」という研修をしていただいた日本語教師の方の言葉を痛感しました。だからこそ、「もしこうできなかったら」といった仮定を自分で考え、想定外の出来事を想定内の出来事にする準備が大切なのだと学びました。また、教壇に立って授業を行う側とそれをサポートする側のどちらも体験することができたからこそ、いかにサポートの役割が重要なのかを学びました。これは日本語教育だけではなく、様々な場面で必要になってくる能力だと感じています。
この実習を通して、自分の準備不足を実感するとともに、現地の高校生の日本への関心の高さも感じることができました。どの授業にも積極的に参加してくれる彼らの姿勢を見て、自分ももっと頑張ろうと思える良いきっかけになりました。

ハノイ市での生活や体験について
今回訪問したハノイ市は、ベトナムの北部に位置します。交流事業が行われた9月の平均気温は25度から30度程度で、日本の夏とあまり変わらない暑さでした。参加した学生のほとんどがベトナムに行ったことがなく、中には海外に行くのも初めてだという参加者もいました。ハノイ市の方々が用意してくださったプログラムはとても楽しく、滞在が終わるころにはハノイ市を去るのが名残惜しく感じられるほど充実した期間でした。
特に食事の面では日本との違いを感じました。ベトナム料理にはたくさんの香草が使われており、日本料理とはまた違った味わいがありました。最初はパクチーが苦手だった参加者も、最終日にはパクチー入りのスープを「おいしい!」とおかわりしており、一週間でハノイ市での生活に親しむことができたことを実感し、嬉しかったです。
今回の訪問では、ベトナムの食べ物、乗り物、建物などの全てが新鮮で、驚きの連続でした。日本語教育実習という大きな目的に加え、初めて出会うものと、どのように向き合い受け入れていくかを学べたことも大きな収穫でした。福岡県の代表として、このプログラムに参加できて良かったです。

国際教養学科
4年 平山蓉
3年 正木凛音
2年 五十川愛美 久野茉桜
※2026年10月執筆



































































