【日本語教育実習 ~inタイ~】学びと発見にあふれた2週間

マヒドン大学での日本語教育実習

 副専攻プログラム「日本語教員養成」では、2015年から交流協定校であるタイのマヒドン大学で、日本語教育実習を実施しています。2025年度は、2026年2月14日~3月1日までのおよそ2週間、学部生と大学院生合わせて11名が参加し、マヒドン大学教養学部の学生を対象に、初級日本語クラスの実習を行いました。実習前の日本語学校での授業見学の様子、タイでの実習と生活の様子を参加した3名の学生がまとめました。
 

「教える」だけではない、日本語教育の現場を知る

 自分たちが教壇に立つ前に、まず実際の日本語教育の現場を知るため、香椎にある日本教育学院で授業を見学させてもらいました。教室にはカメラが設置され、学生の様子をしっかり確認できる体制や、欠席者がいた場合にすぐに連絡できる仕組みが整っており、授業だけでなく生活面からも学生を支える姿勢が感じられました。
 授業を見学する中で特に印象に残ったのは、学生の皆さんの学習に向き合う姿勢です。非常に積極的に発言しており、間違いを学生同士で自然に教え合う姿が印象的でした。また、教員は身振り手振りを交えながら重要なポイントを丁寧に説明しており、学習者の理解を第一に考えた指導が徹底されていました。
 今回の見学を通して、一人一人の性格や特徴を踏まえて授業を進められていたことが印象的で、コミュニケーションを大切にしながら信頼関係を築き、安心して学べる環境を作ることの重要性を実感しました。

(国際教養学科 馬渡菜央)

試行錯誤の先に見えた「伝わる授業」

 マヒドン大学での実習では、6回の授業を3グループが2回ずつ担当しました。私たちの第1回の授業では、挨拶や自己紹介を題材に、学生が主体的に発言できる授業を目指しました。日本のアーティストやキャラクターのグッズを身に付けている学生も多く、日本語学習への意欲の高さが感じられました。しかし、いざ授業が始まると、指示が不明確で学生を混乱させてしまう場面もあり、自分たちの準備不足を深く反省しました。
 授業後は毎回、実習生全員で振り返りを行いました。他のグループの課題も「自分ごと」として考えることで、少しずつみんなの授業の質が上がっていくのを実感しました。その積み重ねにより、第4回では「時間を埋める」のではなく、「意味のある60分を作る」という視点で授業を設計できました。受講生が日本語を「覚える」のではなく、「使う」ことに喜びを感じている様子が授業中の表情や反応から伝わってきました。
 この実習を通じて学んだのは、相手の反応を見ながら伝え方を変える力と、振り返りを繰り返して改善し続ける姿勢の大切さです。これらは日本語教育に限らず、人と関わるあらゆる場面で求められるものだと感じています。

(国際教養学科 渋谷実花)

タイでの暮らしを実感した2週間

 今回滞在したナコーンパトムは、タイ中部、バンコクの西側に位置する都市で、2月でも平均気温が30℃前後あり、日本の夏のような暑さでしたが、乾季だったため雨は少なく、比較的快適に過ごせました。しかし、乾季にもかかわらず朝から大雨が降った日がありました。大きな雨の音で目が覚め、外を見てみると、ホテルの目の前の道路が冠水していました。大学まで行けないのではと焦りましたが、タイでは道路の冠水は珍しくなく、車やバイクが普段通り走っている様子を見て不思議な気持ちになりました。タイで暮らす人々の日常を少し体験できたような気がしました。
 タイでの2週間の生活は、食べ物、乗り物、建物などの全てが新鮮で、今まで自分が持っていた常識から逸脱したものを見たり、経験したりすることの連続でした。日本語教育実習という大きな目的があった2週間の滞在でしたが、生活面でも、たくさんの発見や経験をすることができ、とても有意義で思い出深い期間となりました。

(国際教養学科 平山蓉)

国際教養学科3年 馬渡菜央(福岡中央高校出身) 渋谷実花(城南高校出身) 平山蓉(福岡中央高校出身) ※2025年度執筆

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