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活動報告2025.11.24
2025年度グローバルリーダー演習履修生が OG対談イベントを企画運営:「何となくつつがなく」に抗うために
このGL副専攻の核となるのが「グローバルリーダー演習」です。主専攻とは別の分野を深める副専攻プログラム群とは異なり、「課題型」であるGL副専攻では、課題発見や課題解決に向けた圧倒的な量の「試行と思考」のプロセスから学びを生み出しています。
2023年度、2024年度の履修生たちに続き、2025年度のGL演習履修生2名は、7月、続いて9月、そして11月末には3本目となる企画を展開し、それら企画準備・開催当日の運営・開催後のリフレクションを通じて、現在も学びを深めているところです。
今回の記事はそんなGL25生の中野朱梨さん(国際教養学科、マレーシア・マラヤ大学への長期留学を経て5年生)と渕野柑菜さん(同学科2年生)による2つ目の企画を通じた「抗い」のレポート。
1年次から学内外で多様な活動に携わり、就活も経験した中野さん(「あかり」)と、まだまだこれからな渕野さん(「かんな」)。取組み方、場数や技術も凸凹なコンビが一連のプロセスからどんな学びを生み出したのか…彼女たちが綴る軌跡をぜひご覧ください!
OG×在校生マッシュアップ(あかり&かんな)
イベント終了時に撮影した全体写真。自分の内側と向き合い語り合った2時間半の余韻の中、語り合いの時間が続いていました。最前列左が中野朱梨さん、最前列右が渕野柑菜さん。
福女大OG×在学生マッシュアップ当日のようす。各テーブルを3~4名で囲み、対話の中で生まれたキーワードや印象的な言葉を模造紙に書き留めていきました。
これらの言葉には、「グローバルリーダー(GL)演習Ⅱ」を通じても繰り返し触れる機会がありました。
いわゆる「楽単」(楽に単位を取得できる科目)志向でも卒業できる中で、敢えてそうせず、チームで「学び・成長」に本気になる。圧倒的な量の活動を通じて自分自身や他者、社会と関わりながら、座学で学ぶ「リーダーシップ」や「グローバルリーダー」の概念・モデル・理論を、実践と結び付け、検討し、つくりだしていく。
GL演習Ⅱはそんな学びの場として設定されています。
直前の打ち合わせにて。お子さん連れのOGのために授乳スペースも設けました。
「何となくつつがなく」とは、やるべきことを一通りやって、結果を直視することなく、「やった」で終わらせてしまうことです。では、なぜ「何となくつつがなく」に乗っかるのか。
初企画「型にハマらないわたしとキャリア」。
だって、楽だから。
...でも、本当にそれでいいのか。
私たちとして初めて企画した7月のイベントは、ゲストのお話やパーカッションパフォーマンスも素晴らしいものだったものの、会場が参加者で溢れることはなく、多くの人に届けられていない、と感じていました。自分たち自身を納得させるために、どこかで、「みんなバイトとか遊びとか忙しいし、そんなものだ」という諦めのようなものも生まれていました(1度しかやっていないのに!)。もちろん、参加してくれた人たちはその機会を楽しみ喜び気づきを持ち帰ってくれたのですが、「何となくつつがなく」に呑まれる感じがしていました。
学期末にレポートを提出して終わり…ではないGL演習では、企画書やチラシなどを履修生と先生で何回も修正を重ね完成させます。
そんな思いを背景に、GL演習Ⅱの活動の一環として、この「何となくつつがなく」に抗いたい、そのために再び企画を打とうと決めたのが、今回のマッシュアップ企画です。
気になった考え方や言葉をテーブル上の模造紙に書き連ねていきました。
1.福女大での学び、経験が、今の自分にどうつながっているか?
2.人生に楽しさ、やりがい、自分らしさは必要か?
3.「世界を動かす女性リーダー」「リーダーシップ」をどう捉えるか?
4.今日の収穫と明日の一歩
の4つのテーマについて8つのテーブルに分かれて語り合い、時に唸りながら、互いの考えや経験を「マッシュアップ(異なるものを混ぜて新しいものを生むこと)」しました。
OGの方々からは、
「たくさんの人のリアルな生き方を知っておくことが、自分がつまずいた時やしんどい時の支えになる。」
「自分の興味や関心の領域を広めるためには、時に自分のテリトリーから出てみることも必要だ。」
「扉の前で悩まないで!」
など、たくさんの力強いお言葉をいただきました。
また、参加者アンケートには、
「世界を動かすということは自分にとってはあまり関係のないことだと思っていたけど、自分の少しの行動でも世界には影響を及ぼしているし、自分中心に世界が動いていると考えることにも意味があると思いました。」
「[テイカー(taker)ではなく]ギバー(giver)であれば、何のために何をどうしたら良いのかをよく考えて、自分だったらこうしてもらったらありがたいな、うれしいな、助かるなと思うことをgiveすると思う。それって、『わたしごと』として考えることができている状態なのでは?と思った。」
といった声が寄せられました。
私たち2名が約2ヶ月をかけて何とか企画・運営を行って得た「グローバルリーダー」や「グローバルリーダーシップ」に関連する学びと軌跡を6つのパートに分け、それぞれが言語化&リレーする形式でお届けします。
1. 私たちは、いつから「何となくつつがなく」を選ぶようになったのか(あかり)
2. 想像し繋いでいくリーダーシップ(あかり)
3. 「できそうなら」ではなくて、「できるから」へ(あかり)
4. 「とにかく」で突き進んだラストスパート(かんな)
5. 動画作成への「没入」からの、新たな得意の発見(かんな)
6. 「何となくつつがなく」に抗っていく(かんな)
1. 私たちは、いつから「何となくつつがなく」を選ぶようになったのか(あかり)
学生時代の学びが社会でどう生きているかを語る寺原(宮崎)桃子さん(2025/7/2)。
…福岡女子大学に入学してから、そんな力強い言葉を何度も耳にしてきました。でも正直なところ、普段の生活での選択や行動とはあまりに遠く、現実味のない言葉でもありました。周りの友人との間でも、授業にバイト、サークルで日々が埋まっていく、挑戦して失敗する余裕も、目立って何かをする勇気もなかなか持てないという声をよく耳にします。ぶっちゃけ、私自身も口にしてきたのだと思います。
まじめで、協調的で、優しくて、そつなくこなす。でもその優しさが、ときに波風を立てないことへと変わっていく。挑戦よりも、無難な方が心地がいい。そんな「つつがなく」がいつの間にか常態化していく。「世界を動かすひとになる」と掲げながら、どこか「何となくつつがなく」日々を過ごしている。その矛盾に、私は引っかかりを覚えていました。
そんなとき、GL演習Ⅱの授業の一環で、国際文理学部1期生の桃子さんをお迎えしたゲストセッションに参加しました。桃子さんが共有してくださった学生時代のお話は、学びへのエネルギーや仲間と挑戦を楽しむ空気が満ちていて、私はそれを聞いて羨ましさと同時に、自分への焦りを覚えました。
——私たちは、いつから「何となくつつがなく」を選ぶようになったんだろう。
この問いが、「福女大OG×在学生マッシュアップ」を企画する原点になりました。
発端は、GL演習Ⅱの指導教員である和栗百恵先生、今回ゲストとしてもお迎えしたOGの宮川果鈴さん(旧文学部英文学科卒)の発案でした。そして、ちょうどその頃「在学生への贈物」として対談記事の制作に取り組んでいらしたOGの方々からもご協力をいただけることになり、「ぜひ、GL履修生が主導でかたちにしてみよう」と動き出したのです。
「何となくつつがなく」の正体を、自分たちの言葉で見つめ直したい。そのために、OGたちが過ごした学生生活とその先の人生について聞き、どう自分たちの未来へとつないでいけるのか考えてみたい。気づけば、「授業だから(やるべきことだから)」を超えて、本気でこのイベントを形にしたいと思うようになったのです。
2. 想像し繋いでいくリーダーシップ(あかり)
「関係性リーダーシップ」も紹介、それはどのように生まれるのかをみんなで考えました。
OGのみなさんや先生にひとつメールを送るにも、忙しい中でどんな気持ちで読まれるのか、どんな言葉なら心に届くのか。
当日、会場に来てくれる参加者がどんな期待や不安を抱いているのか。
2年生で相方の渕野柑菜さん(かんちゃん)は今どんな想いで取り組んでくれているのか。
そうやって「相手の世界を想像すること」は、特に女性だけに求められがちな「気遣い」とは次元が異なる、「相手と積極的にかかわる・関係をつくる」ための最初の一歩だと気づきました。
この「相手と積極的にかかわる・関係をつくる」が、関係性リーダーシップ・モデル(relational leadership model)でも重要とされています。関係性リーダーシップ・モデルでは、リーダーシップは、個人の資質や技術ではなく「ポジティブな変化を成し遂げようとする人々の、関係的で倫理的なプロセス」だといわれます(Komives, Lucas & McMahon, 2007)。特定のリーダーが一方的に「導く」「引っ張る」のではなく、共有された目的を達成するために、関係者がお互いによりよく働きかけ合うプロセスです。その動きの原点にあるのが、「想像すること」なのだと考えるようになりました。誰かの立場や背景にぐっと心を寄せて想像することで、自分の行動が少し変わる。その変化がまた相手を動かし、関係全体を少しずつ前に進めていく。想像する力とは関係性リーダーシップが芽吹き育つ土壌なのだと理解しました。
この想像する力が土壌となって生まれた関係性リーダーシップは、イベントの中でも目の前に広がっていることを実感しました。休日の夕方という貴重な時間に、福岡に限らず東京・大阪・名古屋などからOGのみなさんが手弁当で駆けつけてくださいました。みなさんが口を揃えて言っていたのは、「先生への御恩を、学生たちに還したい」。この言葉やOGのみなさんの行動から、互いに相手を想像し、慮り、大切に関係をつくろうという姿勢が伝わってきたのです。そこから、この関係的リーダーシップの輪は、今回のイベントだけで生まれたものではないと気づかされました。十数年にわたって、もしくは、もっとうんと昔から「還したい」で受け継がれてきて、現在進行形で紡がれているものだと強く感じました。この関係的なリーダーシップの輪の中で、自分がどう次に繋げられるのか。福女大、社会、そして世界に、この関係性を積極的に紡いでいける自分であることが、「世界を動かす」や「ないものを描く」で、積み重ねることによって結果的に自分が「次代の女性リーダー」になりうる、という道筋が姿を現してくれたように感じました。
3. 「できそうなら」ではなくて、「できるから」へ(あかり)
「リーダーシップ」を学びたい方におすすめ!
ジュリー・E・オーウェン(2024)は、リーダーシップの発達には「効力感(self-efficacy)」が大きな影響を与えると述べています。効力感とは、過去の経験や自己評価に基いた「自分にはできる」という実感(「自信(confidence)」とは異なるとされる)であり、リーダーシップ行動を実行させるものです。この理論から自分の体験を振り返ってみると、今回の企画運営はまさに効力感を育むプロセスそのものでした。
今までの私は、何かに挑戦するときにまず、「できそうか/失敗しなさそうか」と考えがちでした。でもこの企画では違いました。準備過渡期の夏休み、かんちゃん(もう1名の履修生・かんな)はオーストラリアでWWOOF活動、私はマレーシアで卒論調査、まともにミーティングもできない中で2人だけで進めるという状況でした。やることが無限にあるなかでも、「私ならできる」「失敗しそうでも、できるまでやる」と意図的に信じて行動しました。(正確には、そうするしか状況を打破できなかったのです。)そして、動いてみると本当に「できた」のです。そうやって「できるまでやる」を自分に言い聞かせながら取り組んできました。
原著。読みやすい英語で書かれています。
これからも、完璧ではなくても、途中段階でも、自分の中の「何となくつつがなく」を越えたいという声を信じて、「私もできる」と行動していきたいです。そうして、自分を信頼し諦めない自分であり続けることが、他者や社会の中で自分は何が「できる」か、どう生かすかを考える力につながるのだと思います。それがまさしく、「世界を動かすことは他人ごとではなく、わたしごと」と捉える感覚なのかもしれません。
もちろん、社会・世界には、「できる」とも思えない状況にある人たちはいます。私の思えるという「特権」を、どうやって還していけるか。例えば「貧困撲滅」や「化石燃料使用の制限」に比べたら、「何となくつつがなく」を変えたいという課題感はちっぽけに感じる自分もいるのも否めませんが、それでも、「自分が動かせる」感覚を捉えられたことは、今後より「大きな」課題に向かっていく自分への信頼や効力感につながると信じています。
4. 「とにかく」で突き進んだラストスパート(かんな)
あかりんデザインのチラシ。企画に込めた思いや背景を伝えるために幾度も練られた言葉やデザインからは、私が試作したチラシと比べて、より大きな訴求力を感じました。
転機は、帰国後の中野朱梨さん(以下、あかりん)との話し合いでした。
8月から9月にかけての1か月間、WWOOF(Willing Workers On Organic Farms)という、有機農家や地域のホストのもとでボランティアとして働きながら、宿泊や食事を提供してもらう活動のため、オーストラリアに滞在していました。しかし滞在先は、インターネットのつながらない辺境にありました。
あかりんにも担当教員の和栗先生・豊貞先生(モモ先生・さだ先生)にも連絡ができないのは予想外で、企画がどうなっているのか、私が残してしまった準備の続きはどうなっているのか、確認したくてもできない日々に、もどかしさを感じていました。
途中でインターネットがつながるようになったとき、私が投げ出してしまった準備があかりんの手によって綺麗に整っていることを知り、ほっとしたと同時に、
「あかりん1人のほうが上手く、早く進められるのではないか」
「こんなに進んでいる企画の中で、自分が途中から加わる余地はあるのか」
というもやもやが生まれました。
そのもやもやは、帰国後の切り替えを遅らせ、積極的な企画への参加を妨げることになりました。さらに、そのもやもやによる「自信のなさ」から、OGのみなさんとの事前オンライン打ち合わせの際に表情が硬くなり…OGのみなさんにも、あかりんにも、気を遣わせてしまっていたようです。
そんな私の様子を見たあかりんが、話し合いの時間を取ってくれました。
そのときに実感したのは「報・連・相(報告・連絡・相談)」の大切さ、そして、気づいたのは「やらないとできない」ということです。それ以来、以前はやるべきことを終えてから連絡をしていたのを改め、「今日はここまでしか終わらなかった、明日の午前中には終わらせるつもり」という進捗報告や資料確認の相談も早めにするようにしました。結果的に、あかりんとのやり取りが増え、お互いの現状を細かく把握できるようになったことで、それまで考えたことのなかった、チームのために自分にできる一歩先の行動についても、意識できるようになりました。
また、 「やらないとできない」という気づきは、今までいかに私が自分の「得意」だけで動いてきたのかをふりかえらせてくれました。私には、高校生時代、部活動や運動会でリーダーのポジションを努めた経験があります。そこで私が実践できていたのは、仲間への優しさやその場をまとめる力です。これらは私の得意分野だと思いながら、当時は積極的に活動に取り組んでいました。
GLでやっているのは、企画書の何度もの推敲や、「こんなに細かく!?」と驚くほど細部までイベント当日の動きを記したタイムテーブルの作成、人目を引くことのできる企画広報のためのチラシ作成などです。
一度作成して終わりになることは決してなく、改善や修正の繰り返し。あまりのできなさや果てしなさに落ち込み、「自分の得意分野ではない」とそれらを避けようとしていました。しかし、あかりんとの話し合いがきっかけでそんな自分に気づいてからは、過去に失敗したことや今までやったことのないことにも積極的に挑戦するようにしました。
初めての経験でなかなかうまくいきませんでしたが、毎度あかりんが指摘をしてくれました。その指摘を、「自分ができていないから」とネガティブに捉えるのではなく、「自分ができるようになるために支えてくれている」とポジティブに捉えました。あかりんにはさんざん手間をかけさせてしまいましたが、挑戦し続けました。
分厚く、読了にはなかなか至らないKomives et al. (2013)。
しかし、そんな取り組み方を意図して実践するようになったのは、イベント当日まで2週間を切った頃でした。まさにラストスパートです。悔いが残らないよう全力で突き進みました。以前に感じていた「自信のなさ」なんて忘れるほど、全力で準備を進めました。イベント終了後は、普段なかなか感じることがなかった大きな達成感がありました。
5. 動画作成への「没入」からの、新たな得意の発見(かんな)
制作した動画より。参加学生の学びも示し、多くの時間とエネルギーを注いでくださったOGのみなさんに、当日の雰囲気を思い出として感じていただけるよう工夫しました。
「没入」とは、ちょうどこの頃やりとりをしていたモモ先生のメールに出てきた言葉です。私が「前向きな気持ちをもつことで行動できる」と書いたことについて、「行動に『没入』することによって前向きな気持ちが生まれる」と返信をいただいたのですが、その時点ではよくわからずにいました。それが、今回の動画制作を通じて腑に落ちたのです。
通学中や授業の合間など、ほとんどの空き時間を動画編集に充てていました。いつもならテンプレートで済ませてしまうところを、納得がいかずに一から作り直したり、微調整を何度も繰り返したり。気づけば時間を忘れ「もっともっと、いいものにしたい」と作業に没頭していました。その全ての時間が楽しくて、それがまさに「没入」だったのだと思います。「やることで前向きになる」という感覚を、まさかこんなに早く実感できるとは予想もできませんでした。
それまで、動画制作といえば、中学生のときに一度だけ歌詞動画を作った経験がある程度で、正直なところ、上であかりんが書いた「自信」も「効力感」もありませんでした。それでも「やってみよう」と踏み出し、没入した結果、「動画制作は自分の得意分野かも!?」という思いがけない発見がありました。それは、何かに「没入」することの楽しさを知るということでもありました。
1年次に履修した国際文理学講究Ⅱ「英語で学ぶ『リーダーシップ』」で使用したKouzes & Posnerによるテキスト。
KouzesとPosner(2013)による、「リーダーシップの5つの実践」のひとつに「Challenge the Process」があります。これは、チームを、現状に満足して甘んじる(「何となくつつがなく」)状態にするのではなく、少しでも良くしようと、失敗を恐れずに挑戦し、そこから学び続ける実践を指します。今回の経験を通して、まさにこの「Challenge the Process」を自分なりに実感できたと感じています。これからも私は、自分が周りへ与え得る影響はどのようなものか想像力を働かせながら、そして「やってみる」という経験の先にある、新しい出会いにわくわくしながら、自分の周りに広がっている社会や未来にまで視野を広げることを意識し続けたいと思います。
6. 「何となくつつがなく」に抗っていく(かんな)
左:渕野柑菜/国際教養学科2年、右:中野朱梨/国際教養学科4年/近藤ゼミ。ふたりとも筑紫丘高校出身。
実際にイベント開催に向けて動き始めたのは8月頃。「何となくつつがなく」過ごすことへのもやもやに気づいてから3カ月、企画・運営側として携わってきたにも関わらず、今でも完全には「何となくつつがなく」から抜け出せていないのが現状です。
でも、3カ月前と大きく変わったのは、そんな自分に「本当にそれでいいのか」と問いかけ、たとえ小さなことでもやってみようと思えるようになったことです。それは、想像したり、自分を信じて行動したり、物事に没入したりすること。そのどれもが、特別な誰かにしかできないことではありません。私たち一人ひとり、誰でも実践可能なことで、「何となくつつがなく」に抗う小さな勇気だと思います。
そんな小さな勇気が福女大に溢れてほしいというのが本音です。まずはこの記事が、福女大生のうちの一人にでも「小さな勇気を持とう」と思ってもらえるきっかけとなればいいな、そんなことを思いながら、この記事も両手で数えるほど修正を重ねてきました。
今日も私たちは「何となくつつがなく」に抗ってみています。
【文献】
Komives, S.R., Lucas, N., & McMahon, T.R. (2013). Exploring leadership: For college students who want to make a difference. San Francisco: Jossey-Bass.
Kouzes, J.M., & Posner, B.Z. (2013). The student leadership challenge: Student Workbook and Personal Leadership Journal (3rd ed.). San Francisco: Jossey-Bass.
オーウェン, J. E.(著), 和栗百恵・泉谷道子・河井亨(訳).(2024). 「リーダーシップはみんなのもの―フェミニズムから考える女性とリーダーシップ―」. ナカニシヤ出版.