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活動報告2023.03.20
学生企画・立花佳代さんイベントの報告書が完成しました
「”ここ”から踏み出す一歩」イベントから3か月…
企画運営を担った国際教養学科3年生の冨永楓さんが作成した報告書を届けてくれました。イベント終了後から、授業や冬休み、年度末のテスト期間、そして春休み…の中で、コツコツと書き進める中で、企画を動かすことや、「目的設定」の重要性に気づいたと語ってくれました。
報告書執筆の中で、「やったこと」リストや「反省」にとどまることなく、自分自身や物事についての理解が進んだ様子が伝わるものになっています。冨永さんが報告書を紹介するために綴った文章と共に、是非ご覧ください(ページ最下部のボタンから)!
「なんのため?」の発見(国際教養学科3年・冨永楓)
この企画は私と3名の学生がチームとなり、企画・運営を行いました。しかし、報告書作成のために企画の振り返りをする中で、仲間とともに目的を描き、それに向かって動くことができていなかった、と痛感しました。目的を「伝える」ことはしました。しかし、伝えただけで、それぞれが「自分のもの」にできるような働きかけができていなかったのです。企画中、仲間たちは私が頼んだことに一生懸命取り組んでくれました。私が、「頼んでしまっていた」のです。そのため、上述の言葉の「共に目的に向かう奮闘(struggle)」にはなり得ず、頼まれたことをするという「作業」にしてしまったのではないか、と思うのです。また、私自身も、企画実施のための作業に没頭するあまり、ただ動いていることが多々ありました。報告書作成のために、目的と照らし合わせて振り返りをする中で、「あれ?目的を意識してたっけ?」となったのです。
これまでも目的設定はしてきたし、目的を意識するために仲間たちへの働きかけをする必要があることは分かっていたつもりでした。しかし、振り返りをすることで、それらをもっとする工夫が可能だったことに気づいたのです。そもそも、自分自身が掲げた目的の達成にこだわっておらず、いつのまにか企画を実施すること自体が目的とすり替わっていました。私もチームの仲間も、目的が「形骸化」し、企画中に目的を意識しないままだったのです。それでも、企画を動かすことはできるし、それなりに発見はあって楽しいのです。しかし、目的をそれぞれが「自分のもの」にして同じ方向を向かなければ、変えたい現状があって行う企画の意義がなくなってしまうことが、よくよく腹落ちしたのです。
納得いかない現状から理想の状態へと変えるためにアプローチする手段が「企画」です。理想の状態を思い描いたものが目的なので、その目的を達成するために、仲間と何度も目的に立ち返ったり、ときに目的を見失う仲間がいれば、自分のものにできるよう働きかけ、巻き込んでいったり…そうやって動ける人になりたいです。同時に、自分も何かしらに関わるときに、目的を自分のものにして、共通のゴールへ向かえるようになりたいです。
報告書を作成しながら気づいたことから、日々、「なんのため?」を意識するようになりました。しかし、気づくと目的を見失っていることもあり、まだまだだと感じています。9月から休学して半年間デンマークのフォルケホイスコーレで学ぶ予定ですが、これからその準備をするにあたっても、その他の活動においても、「なんのため?」を問い続けていきます。
*1年生の第1クォーターに履修した、国際文理学講究「英語で学ぶリーダーシップ」授業から。Kouzes, J. & Posner, B. (2013). The Student Leadership Challenge: The Five Practices for Becoming An Exemplary Leader. San Francisco: Wiley.