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活動報告2024.07.24
学生委員向け「コミュニティ・オーガナイジング」ゲストセッションを開催しました!
学生委員活動を「オーガナイジング」に!
「世界を動かすひとになる」福女大での学びの羅針盤・FWU COMPASSに掲げられた、「正課・準正課での体験的学習」に位置づけられた学生委員活動。5月の委嘱式、6月のキックオフセッションを経て、7/3(水)にゲストセッションを開催しました。
今回は特に「関係構築」について、レクチャーとワークショップから構成されるセッションをしてくださいました。人と関係を築くことが難しい、や、表層的な関係になりがち、という状況を打破するための、価値観や興味・自身が提供できるリソースについて話す演習をリードしてくださいました。
コミュニティ・オーガナイジングにおける「リーダーシップ」とは、
・「責任」を引き受ける(自分自身)
・「責任」=他者が次の事をできるようにする(他者)
・先の見通しが立たない不確かな状況下で、共有した目的を達成する(行動)
とされています。
「学生のリーダーシップ開発」を目的とした学生委員制度では、このような「概念・モデル・理論」のインプットもふまえながらの活動が展開されます。
今回のゲストセッションに参加してくれた学生2名が、セッションからの学びのレポートを寄せてくれました。
“コミュニティ・オーガナイジング(以下、CO)ってなんだろう”という疑問がゲストセッションへ参加する動機でした。私は今年度より、美術館部門の学生委員と自治会の2つの学内組織の一員として活動しています。どちらの組織も同じ目的を持って活動する仲間と短期間で深い関係性を築くことが必要であると考えていました。
今回の講義では多くの知識を吸収することができた大変貴重な機会でした。COは現代に生まれた考え方ではなく、日本史で学んできた一揆もCOの概念で成り立っているものです。特にCOにおけるリーダーシップの在り方の講義が印象に残っています。私はリーダーシップとは何かチームやグループの最前に立ち、メンバーを引っ張り、成功に導く者だというステレオタイプを持っていました。もちろん、そのような人物もリーダーであると言えます。しかし、COにおいてのリーダーシップは責任を引き受け、自分ではない他者が先の見えない状況で新しいことや次のステップに進むことができるような元気づけを行うことだという新たな定義を学び、役職の立場でなくても皆がリーダーになれるのだという考え方を得ることができました。
また、実際にCOの考え方に沿った関係構築をやってみると、何も知らない相手の価値観と自身の価値観を擦り合わせ、何らかの活動の約束を取り交わすまで本当に精一杯でした。ふと、友達作りと関係構築は何が違うのだろうという疑問を持ち、中村さんに質問すると、興味を伝えたり、価値観の共有をしたりすることで親友と呼べるような人と同じ深さの関係をつくるための近道をしているのだと教えていただきました。
今回のゲストセッションを通して、短期間でお互いを知る必要性がある環境では、積極的な関係構築によって誰でもリーダーシップを発揮できる、と、今後の活動に生かしていくべき考え方を得ることができました。
私が副会長をしている自治会は本来の在り方を見失い、すでに敷かれたレールに則って活動を行っている状態にあります。自治会もCOの概念を大いに用いる組織だと思いました。今回得た学びを用いて、新しい自治会の在り方の追求に挑戦したいと考えています。学生委員と自治会の2つの場で実践し、よりよい活動が行えるよう、自ら行動を起こしていきたいです。
福女大では、学生が各々のリーダーシップの旅について語る「私はリーダーに向いてない」という冊子を例年出しており、2024年は美術館学生委員3名での鼎談を掲載していただきました。(大学HPにも載っているのでぜひ読んでみてください!)
その中に、「リーダーシップの本質は、関係を作っていくこと」(p. 9)という気付きを述べた一文があります。2年間の活動のなかで、冊子に登場している美術館部門学生委員3名でゆっくりと時間をかけて、慎重に距離を縮めて、ようやく関係を築くこと、つまり価値観を共有することができましたが、現実の多くの場面では、もっと短いスパンで関係性を作って、協働するのが望ましく感じられることも多いのではないでしょうか。
今回のセッションで学んだ「関係構築」/価値観を共有した関係作りのプロセスは、短時間で、より多様な人と協働できる可能性を高める重要な手法だと思います。実践してみるとなかなか難しかったのですが、抽象化された分かりやすい手順を頭に入れておくだけでも、関係構築のしやすさが変わってくるのではないかと感じられました。
私は、学外でも全国規模の学生団体(TABIPPO)に所属しており、住んでる地域も違えば、持っている価値観も異なる学生たちと日々一緒に活動する機会が多くあります。学生委員活動での学びを、実践として生かして、これからも協働すること、組織になるということについて考えていきたいです。